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事例紹介IT・コンサル業
日本電気株式会社:NEC流・新事業開発ワーク
POP UP CAMPUS 2024 事例
日本電気株式会社:NEC流・新事業開発ワーク
💻 IT・コンサル業
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1. きっかけは、学生からの「直談判」

今回のワークショップ実現の裏には、ある学生の熱意がありました。

「NECの名前は知っているけれど、パソコンを作っている会社というイメージしかない。それだけじゃないはずだ」

そう感じた学生メンバーが、企業の問い合わせフォームから直接コンタクトを取ったことからプロジェクトは始動。NEC側もその熱意に応え、「学生と共に未来を描く」という共創プロジェクトが実現しました。

2. 課題の背景:過去の成功体験という「足枷」

実はNECには、「学生への認知変革」という採用課題に加え、もう一つ切実な内部課題がありました。それが「イノベーションのジレンマ」です。

現在の新規事業部を牽引する層の多くは、「スマートフォンがない時代」に入社した世代です。彼らは過去に数々のイノベーションを起こしてきましたが、時代の激変に伴い、その「過去の成功体験」や「固定観念」が、逆に新しい発想を生む足枷になってしまう側面がありました。

「社内のベテランだけで考えていても、今の時代の『真のニーズ』は見えないのではないか?」

この危機感から、デジタルネイティブである学生の感性を事業開発に取り入れる、「社員研修(リバースメンタリング)」としての狙いも含めて本企画は設計されました。

3. つくったワークショップの内容と成果

【ワークショップ内容】

テーマは「大企業での新事業開発」
NEC社員と学生がチームを組み、80分という限られた時間の中で「新しい事業アイデア」をゼロから創り上げました。

社員はメンターとして参加しつつ、学生の「スマホネイティブな視点」や「忖度のない意見」をシャワーのように浴びることで、自身の凝り固まった思考を解きほぐしていきました。

【生まれた成果:事業化へ】

単なる「お仕事体験」では終わりませんでした。
学生ならではの「就活生の孤独」や「現代人のリアルな悩み」に根ざしたアイデアは、社員の想像を超える鋭いものでした。

成果:生まれたアイデアの数個が、実際の「NECの新規事業」として検討へ

実際に、ワークショップで生まれた数個のアイデアが、そのまま新規事業の種として社内で引き上げられ、具体化のフェーズに進んでいます。
学生にとっては「自分のアイデアが社会実装される」体験となり、社員にとっては「新しいイノベーションの種」を手に入れる、まさにWin-Winの事業共創となりました。

4. 受講した学生の声と変化

アンケートからは、学生たちがNECの「本気度」を感じ取り、劇的にイメージを変容させた様子が伺えます。

「理系の方が多いのかなと思いましたが、班員の人ほとんどが文系で安心しました。NECは人に寄り添い、価値提供を与える企業であるということがわかり、勉強になりました」

(大学3年生)

「自分の中でお堅いイメージがあったのですが、お話を聞くと意外とラフで、すごく考え方が進んでいるなと感じました」

(大学1年生)

5. 最後に

「採用ブランディング」×「事業共創(社員研修)」

本イベントは、学生にNECの魅力を伝えるだけでなく、社員自身が「次の成長事業を作る“人”」へとアップデートされる機会となりました。
NECはこれからも、既存の枠組みや世代の壁を超え、熱意ある学生と共に未来を仕掛けていきます。