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早期接触の正しいやり方とは?低学年採用の鍵は「教育接触」への転換|CourseVALU
早期接触の正しいやり方とは?低学年採用の鍵は「教育接触」への転換|CourseVALU
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「青田買い」はもうやめよう。私たちが今、「早期接触」の定義を書き換える理由。

2025年、新卒採用市場は歴史的な転換点にあります。

「大学3年生の夏からでは遅すぎる」——。 そんな焦燥感が、学生だけでなく、企業の採用担当者様の心をも蝕んではいないでしょうか。

終わりの見えない通年採用、形骸化するルール、そして激化する「早期囲い込み」競争。 私たち「CourseVALU」は、この疲弊しきった消耗戦に終止符を打つべく、本日**『早期接触総合研究所』を設立いたしました。

私たちが目指すのは、単なる採用スケジュールの前倒しではありません。 「早期接触」という言葉につきまとう「青田買い」という汚名を返上し、学生と企業が共に成長する「教育接触」という新たなスタンダードを確立することです。

なぜ今、それが必要なのか。本研究所の設立背景とミッションをお伝えします。

1. 市場の「焼け野原」化 — 誰も幸せにならない早期化

まずは、私たちが直面している現実(ファクト)を直視する必要があります。

最新の市場動向によれば、28卒・29卒(現大学1・2年生)の動き出しは、かつてないほど早まっています。 直近のデータでも、大学2年生の冬時点ですでに約半数が就職活動を意識して動いているという調査結果があり、かつては「意識の高い一部の学生」の行動だったものが、今やマス層のスタンダードになりつつあります。

しかし、この「超・早期化」は、幸福な結果を生んでいるでしょうか?

  • 準備不足のまま選別される学生 自己分析も業界研究も未熟なまま、インターン選考という名の「ジャッジ」に晒され、自信を喪失していく。
  • 早期離職のリスク 「早く内定が出たから」という理由だけで入社し、リアリティ・ショックを受け、入社半年以内で離職する若者が後を絶たない(その企業損失は1名あたり最大640万円とも試算されます)。

企業が「早く刈り取ること」だけを目的とした従来型の早期接触(青田買い)は、市場を焼き尽くす「焼畑農業」でしかありません。学生のキャリアを迷わせ、企業の採用コストを浪費する。この負の連鎖を、私たちは断ち切りたいのです。

2. 提言:「早期接触」から「教育接触」へ

私たちが本研究所を通じて提唱するのは、接触の「時期」ではなく「質」の転換です。

低学年(1・2年生)という、まだ何色にも染まっていない時期だからこそできることがあります。それは、選別することではなく、可能性の種をまき、育てることです。私たちはこれを、「教育接触(Educational Engagement)」と定義します。

教育接触とは?(定義)

教育接触とは、「採用選考の前段階(大学1・2年生)において、企業が学生に対し『キャリア観の醸成』や『社会体験』などの教育的価値を提供し、その結果として深いエンゲージメント(ファン化)を形成する活動」のことです。

Old 早期接触(青田買い)

New 教育接触(本研究所の提唱)

目的

優秀層の「早期囲い込み」

キャリア観の「醸成」と「ファン化」

対象

今すぐ使える即戦力

可能性を秘めた原石(1・2年生)

スタンス

狩猟型(Hunting)

学生を消費する

農耕型(Farming)

学生を育成する

結果

内定辞退・早期離職の増加

納得度の高い入社・強力なエンゲージメント

Z世代・α世代の学生は、「失敗」を極端に恐れ、企業の「裏表」を敏感に察知します。 彼らが求めているのは、美辞麗句の会社説明会ではありません。「自分が社会でどう通用するか」を試せるリアルな場であり、自分のキャリアに本気で向き合ってくれる大人との出会いです。

「教育」というギフトを贈ることで、その返報性(Reciprocity)として「信頼」と「志望」を得る。これこそが、人口減少社会における唯一の持続可能な採用戦略です。

3. 本研究所の活動指針

「理想論はわかったが、現実は甘くない」 そう思われる人事担当者様もいらっしゃるでしょう。だからこそ、本研究所は精神論ではなく、「データ」と「ロジック」と「実践知」を提供します。

かつて2015年に「新卒ダイリク総研」が、ダイレクトリクルーティングという手法をデータで証明し、市場の当たり前を変えたように、私たちも以下の3つの柱で情報を発信していきます。

① Status(実態の解明)

「1・2年生は本当に企業と会いたがっているのか?」「何を不安に思っているのか?」 学生のリアルな本音、キャリア観、参加実態などの定量データを公開し、企業の皆様の「見えない不安」を解消します。

② Effectiveness(有効性の科学的検証)

「教育はボランティアではないか?」という疑問にお答えします。 早期に教育的接触を持った学生が、どれだけ熱量高く入社してくれるか、定着率や活躍度はどう変わるのか。教育型採用のROI(投資対効果)を可視化します。

③ Methodology(実践ノウハウの公開)

「売り込み」をせずに学生を惹きつけるにはどうすればいいか? 大学連携PBL、SDGsワークショップ、キャリア教育イベントなど、低学年層に響くコンテンツ設計とコミュニケーションの具体的手法を惜しみなく提供します。

結びに:採用担当者の皆様へ

「採用活動」の定義を、一緒に書き換えませんか?

学生を評価し、選別するだけが採用ではありません。 若者の未来を拓き、社会への視界を広げてあげること。それもまた、人事という仕事が持つ尊い使命であるはずです。

「早期接触総合研究所」は、学生の未来を消費する「青田買い」を過去のものとし、学生と企業が互いに選び、選ばれる幸福な「教育接触」を当たり前にするために活動してまいります。

次回の記事では、「【衝撃データ】大学1年生の〇割はすでに動いている? 低学年マーケットの真実」をお届けする予定です。

これからの発信に、ぜひご期待ください。

早期接触総合研究所(運営:CourseVALU)